色味検査の自動化を実現する小型・軽量の分光カメラを開発

セイコーエプソン株式会社は、各種製造ラインに組み込める小型で軽量な分光カメラを開発した。第一弾として、2020 年度中に、可視光領域を対象にした分光カメラを市場投入する。

製造業では、一般的な製造工程で発生するロットごとの色味の違いを一定程度に抑え、製品品質を確保するために、次のような検査をすることがある。

1.色のバラツキ検査
2.表面コーティングの確認検査

これらの検査において、現在普及している RGB カメラでは詳細な色情報の取得ができず、微妙な色の違いを判別できない場合がある。

そのため、人の感覚に頼った目視での確認検査が主流であるが、目視検査でも、作業者ごとのバラツキ、検査ミスの発生により不良品を市場流出させるリスクがある。

また、従来の分光カメラは大型・高価で、さらにラインセンサ方式の場合はスキャンした後に画像を合成する場合もあるなど、色味の管理には手間とコストがかかることから、“色味の管理”に関する課題を抱えている。

同社は、色味の管理に関する工程に対し、3つの価値「自動化により検査を定量化できる」「製造ラインの中に組み込める」「合成の手間無く画像を出力できる」を提供する。

これらにより、従来よりも手軽に製造工程における色味の管理を行うことが可能とる。

分光カメラの特長

1.RGB カメラと同程度の小型・軽量サイズ。製造ラインに設置可能
2.面で計測する面分光。指定エリアを一括計測し色ごとに識別可能
3.分光機能に加え、製造ラインで必要とされる画像処理機能も利用可能

仕様

波長帯域:400~700nm
バンド数:16 バンド
波長分解能:45nm
画像解像度:1,024 × 768 (XGA)
サイズ:35 × 40 × 70 mm
重量:175g
レンズマウント:C マウント
動作温度範囲:+5~+40℃

問い合わせ
セイコーエプソン株式会社
https://www.epson.jp/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください