V-ISAイメージング ①~ 映像情報の新時代を拓く~

V-ISA:Variable Irradiation Solid Angle 可変照射立体角照明 ®

 V-ISA照明とは、V-ISAメソッドを用いた照明で、従来型照明の常識を覆す照明技術である。V-ISA照明を用いた革命的な撮像方式は、今、検査業界に新風を吹き込むが如くに広がりつつある。ここでは、従来の照明技術の常識を覆すV-ISA照明の技術詳細とその撮像例を、順次紹介してゆく。

V-ISAメソッドとは、光を照射する被写体面のすべての点において、各点に対する光の照射角度範囲である照射立体角の形状を、照明からの距離に依存せず、すべて同一に任意に制御できる照明技術である。

従来型の照明技術では、被写体面の異なる点では、その照射立体角の形状も角度も異なってしまうので、特に金属面や光沢面をもつ被写体では、各点でその明暗が大きく変化してしまい、均一な撮像画像を得るのがきわめて難しかった。

そこで、一般的には比較的大きな面光源を用い、照射立体角を大きく設定して、被写体面の異なる点における照射立体角の変化を相対的に小さくして撮像する方式が用いられてきた。

図1がその典型例として従来型の面光源をもつ同軸照明で光を照射して撮像した画像であるが、被写体面の小さな変化はすべて消え込んでしまい、一見綺麗な画像に見えるが、影等の明暗のでき方が場所によって異なっている。 

図1 面光源をもつ従来型同軸照明を用いて撮像した画像

図2は、V-ISA照明で同心円状のRGB多層照射立体角を用いて撮像した画像で、被写体面のどの点においても均一なRGB多層照射立体角が形成されているので、被写体面の傾きや表面状態の変化を正確に反映したカラーグラデーション画像になっている。

図2 V-ISA照明で同心円状RGB多層照射立体角を用いて撮像した画像

V-ISA照明は、2016年11月、ドイツのシュツットガルトで開催された世界最大のマシンビジョン関連技術の展示会において、すべての画像処理関連技術の中から、ディープラーニングや近赤外ラインセンサ、ハイパースペクトル画像システム、超高速3D画像に関する技術など、世界のトップクラスの画像関連技術を凌いで第 22 回VISION Award 第1位を受賞し、世界でその先進性が認められた照明技術である。

これは、日本企業初のことであり、照明技術として選ばれたのも世界初となった。VISION Awardとは、世界の画像関連技術の中から、産業分野に通用する品質と技術的課題をクリアする革新的な発明であって、画像関連技術産業においてきわめて重要であり、なおかつ、エンドユーザにおいても重要となる技術である、というすべての要件を満たしたものの中から、2年に1回選ばれ、賞金の授与とその技術発表の場が与えられるものである。

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V-ISA 照明に関するお問い合わせ先
マシンビジョンライティング株式会社
TEL:042-329-3678
E-mail:info@mvlinc.com

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