Baslerとdrag and bot社が共同プロジェクトを実施。
業界で定評のあるBasler pylon Camera Software Suiteをロボット用ビジュアルプログラミングソフトウェアのdrag&botに組み込むことにより、ロボットに取り付けられたBasler 2Dカメラの直感的な操作を実現した。
またオープンソースフレームワークであるROS用のカメラドライバーについても、プロジェクトに合わせて改良を加えている。
産業用ロボットのプログラミングを簡易化
今回、産業用カメラメーカのBaslerは、drag and bot社と共同プロジェクトを実施した。これまで、ビジョン機器を搭載したロボットのプログラミングを行うには、ロボットに関する知識を有するだけでなく、メーカによって異なるロボットプログラミング言語を習得する必要もあった。
そこで登場したのが、産業用ロボットのプログラミングを簡易化するために開発されたdrag&botである。
ビジュアルプログラミングを採用しているこのソフトウェアを使用すれば、機能ブロックをドラッグ&ドロップで選択、結合するだけで、移動やピックアンドプレースといった動作をロボットに指示することができる。
また、直感的な操作画面に加え、入力を支援するウィザードも充実しているため、各機能ブロックの設定や利用もスムーズに行える。
今回のプロジェクトでは、安定性の高いドライバーとカメラの設定のしやすさで定評のあるBasler pylon Camera Software Suiteも使用された。
drag&botにはLinux用pylonが組み込まれており、Basler 2Dカメラのセットアップやキャリブレーションがわずか数クリックで済む。
ロボットに取り付けられたカメラは、drag&botを介して制御できるようになっており、部品の位置特定を含め、さまざまな画像処理への活用が期待されている。
このほか、ロボットオペレーティングシステム(ROS)上でBasler 2Dカメラを運用するため、ROS用pylonカメラドライバーも更新された(ダウンロード可能)。
元々サービスロボット向けのオープンソースフレームワークとして登場したROSであるが、革新的な機能を有する産業用ロボットの開発に使用されることも多くなっている。
最新のドライバーは、USBとGigEの両方に対応しており、カメラの各種機能の使用や設定変更が可能である。
ドイツ・シュトゥットガルトにあるフラウンホーファーIPA(生産技術・オートメーション研究所)から分離、独立する形で誕生したdrag and bot社。
同社は、ロボットメーカー向けの独立系ソフトウェアベンダーとして、drag&botの開発・販売、ロボットシステムの設計・構築サポートに従事するなど、産業用ロボットのプログラミングを簡易化し、スマートフォンを操作するような感覚で作業ができるようにするために取り組んでいる。
■詳細情報
drag&bot公式ホームページ:https://www.dragandbot.com/
pylon ROSドライバーのダウンロードページ:https://github.com/basler/
■問い合わせ
バスラー・ジャパン株式会社
https://www.baslerweb.com/
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