エイシング独自のエッジAIアルゴリズム「DBT」、Arm「Cortex-A」に続き「Cortex-M」シリーズへの実装も可能に

コンピュータリソースが少ないエッジ領域へ活用範囲を拡大

エッジAIスタートアップの株式会社エイシング(以下、当社)は、エッジAIにおいて、導入機器側でリアルタイムな自律学習・予測が可能な独自のAIアルゴリズム「ディープ・バイナリー・ツリー(以下、DBT)※1」を提供している。

この度、Armが提供する「Cortex-M」シリーズ搭載チップに「DBT」を実装することに成功、9月10日(火)より提供開始する。

近年、これまでクラウド上で実行されることが一般的であったAIの情報処理をエッジ2側で実行する「エッジAI」への注目、そして実装への具体的なニーズが急速な高まりを見せている。

従来のクラウド上のAIでは、自動運転車や工場の生産ラインといった即時性が求められる状況において通信速度の遅さが致命的な問題となるため、機器側で処理ができるエッジAIが必要とされている。

当社では、エッジAI業界において、導入機器単体がクラウドを介することなくリアルタイムに自律学習・予測することが可能な独自のAIアルゴリズム「DBT」を提供している。

エッジ側の限られたコンピュータリソース上でもリアルタイムな学習・予測が可能に

即時性が求められる環境下においてエッジAIのニーズが高まっている一方、これまでエッジ側にAIを搭載するにはGPUなどの大規模なコンピュータリソースが必要とされていた。

当社の「DBT」では、エッジ側の限られたコンピュータリソース上でもリアルタイムに学習・予測を行うことができる軽量性、高速性を兼ね備えており、この度、Armの「Cortex-M」シリーズへ実装することができる技術体制となった。

Arm「Cortex-M」シリーズは、スマートフォンやタブレットといった電子製品に搭載されている「Cortex-A」シリーズに対して、産業機械や自動車、家電などの制御向けに幅広く使われているMCU※3である。

今回「Cortex-M」への実装が可能になったことで、実際の制御システムの中にAIを組み込む事がより容易となる。

当社では今後も、「DBT」の開発から顧客のシステムへの実装までを技術的にカバーすることで、エッジAIの領域においてワンストップのソリューションを提供できる体制を目指し、顧客の先進的なニーズに対応していく。

※1「ディープ・バイナリー・ツリー (DBT)」とは

「DBT」は、高精度、軽量かつオンライン学習が特徴のエイシング独自のAIアルゴリズムである。関連するアルゴリズムとして「DBT-HS(High Speed)」と「DBT-HQ(High Quality)」をリリースしている。

「DBT-HS」はマイクロ秒単位での高速動作が特徴のアルゴリズムとなり、対して「DBT-HQ」は「DBT-HS」に比べ、精度を最大50%まで向上させた高精度型のアルゴリズムである。

この2つの独自開発アルゴリズムにより、顧客のニーズに応じて、速度重視か精度重視かを使い分けたソリューションを提供する。

※2:FA(Factory Automation)機器や、スマートフォン、コンピュータが内蔵された自動車など、利用者の近くにある“機器”を指す。

※3:マイクロコントローラ(Microcontroller)の略称で、制御向け1チップコンピュータを意味する。マイコンとも呼ばれる。

問い合わせ
株式会社エイシング
https://aising.jp/

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